『とにかく…進まないと子供の遊び声の怪奇現象が解決できませんよ? 地区長さん、立ってください!』
『わーったよぉ~…』
再び、二人で引っ付きながら奥へと歩いていく。
あ、黒猫も連れて。
『…この廃校…スゴく古いですよね? 何年前くらいに火事になったんですか?』
『えーと…多分20年前くらいかな?』
――20!!?
『よく今まで建ってられましたね…』
『脆そうで意外としっかりしてるんだよ』
『そうなんですか…でも子供の遊び声なんて聞こえませんよ?』
『聞こえるよ!! 耳を澄ますんだ!!』
僕は必死に耳を澄ます。
『…? 地区長さん、聞こえませんが…』
『しっっ!!!!』
!?
『ミキくん、黙れ』
『なっ!?』
『聞こえるよ…ほら、キャハハハって言ってる…』
えっ…
『ウソ…でしょ? 地区長さん…』
『ちゃんと よく聞いて!!!』

