ギュッ―…









リルラが僕の腕を軽く握る。







『リル…『今じゃなきゃダメなの?』








え……?












『ミキくんは…南北事務所に行きたいの?』











『えっと…昨日、レオさんに約束したんです…事務所へ行くって』






『ミキくんは…南北事務所が楽しいの? 不思議事務所よりも楽しいの…?』












『リルラ…?』









『…ゴメン。変なこと言って…。早めに…帰ってきてね?』


『リルラ…』



『あたしは大丈夫だから…ね?』




リルラは僕にニコッと笑いかけると、素早く僕の前から立ち去った。




『ウソだよ…リルラ…大丈夫なんてウソだ…』











リルラの目には涙が溜まってた。








どうして泣くんだ?










リルラ……