「ねぇ 芽羽。いいこと教えてあげる」 誕生日にママから買ってもらった飛行機のおもちゃで遊んでいる私に、 キラキラと目を輝かせた叔母がおとぎ話を聞かせるように話し出す。 「女の子はね、恋をしたら世界一可愛 いお姫様になるのよ。」 「お日様みたいに女の子は輝くの。」 たとえ叔母さんの言うそれが、私を女の子らしくさせるための口実であったとしても。 私には十分だった。