2つのボール

「オッハヨー……って、あれ?千里が私より早く教室に来てるなんて珍しくなぁい?」


「…………」


「お~い、千里ぉ?」


「…………」


「……千里っ!!」





あけみんがそう言った瞬間、私は目が覚めたような気がした

別に、眠ってたわけじゃないんだけどね(笑




「あっ、あけみん。オハヨ~。朝からどうしたの~?」


「『どうしたの~?』じゃないよ!! 千里、朝練見に行かなくていいの!?」


「え、あ……。朝練か……」


「え、ちょ、なんで泣き始めてんの?」




あ、ヤバい……

なんで私、泣いてんだろ……

昨日、もうあきらめたハズなのに……





「ふぇ……。あけみ~ん……」


「よしっ!ちょっとだけ、サボり行っちゃおっか!」


「うん……」


「んじゃ、屋上行こ!そこで話聞くよ?」


「うん……。ありがと……」


「いいのいいの。気にしなーい♪」












あけみんの明るさには、いつも助けてもらえる

ホントにありがと、あけみん……***