――――――……


「おつかれっ」


そう言われながら頭にかけられたタオル。


……流れ続ける涙を隠すには、丁度よかった。




ここは、コート横の人気の少ない場所。

周りには人もおらず、いるのは私と祐斗だけ。



「……よく、頑張ったな」



そう一言だけ言い、ずっと傍にいてくれている。





そう、私たちは負けたのだ。