2つのボール



「い、嫌だったら別に話さなくてもいいの!

ただ気になっただけだから……」


「…………」



まだ何も言ってくれない。

ど、どうし…



「一緒に野球をやりたいやつがいたんだ」


「え……?」


「ちょっと長くなるけど、聞きたい?」



祐斗が、自分の過去のことを言ってくれるの…?

そんなのもちろん、


「聞きたいっ」




「わかった。



……今から約10年前、俺はこの街を出たんだ」