2つのボール




「それでね、悠貴に話したいことがあるんだけど……」



「…おう。

それじゃ、ここじゃ目立つから公園にでも行こーぜ」



「わかった」




公園……。

祐斗と喧嘩した原因にもなってしまった場所だから、

あれ以来私は近づいていない。


でも、それと同時に悠貴の温かさを識った場所でもある。


今日は、どんな場所になるんだろう…?







そしてたどり着いた公園。


いつも遊んでいる小学生たちはもう家に帰ったようで、

公園には私と悠貴しかいない。


2人でゆっくりとベンチに腰を下ろした。




しかし、どちらからも話し出そうとはせず、少し沈黙が続いた。



(どうしよ、話があるって言ったのは私なのに!

私から話さないとダメだよね?


あぁー、でも、どうやって話し始めれば……。)



私の頭はフル回転。

でもなかなか良い答えが出ない……。



そんな時…、