2つのボール



そして、部活が終わり、野球グラウンドに向かった私たち。


ちょうど、祐斗たちも練習が終わったっぽい。



「祐斗ー!」



「おー、千里ー!

ちょっと待っててな、すぐ着替えてくっから!」



「あ、ちょっと待って!

今日は、その、悠貴と帰ってもいい?」



私が悠貴という名前を聞いた瞬間、祐斗の眉がぴくっと動いた気がした。



「悠貴って、成瀬悠貴のことか?」



ちょっと低い声で聞いてくる祐斗。



「そうそう!

あ、でも、心配しなくても大丈夫だよ。

告白されたのを、断りに行くだけだから」



「うーん、でもなぁ……」



あれ?

なんか不安なことあった?



「……俺も一緒に行くわ」


「え!?

なんで!?」


「だってよー……。

お前と成瀬を2人でいさせたくねーんだもん」


「なっ……///」



たまに素直になる祐斗の一言には、いつも照れちゃう自分がいる。

不意打ちだってば!///



「てことで、俺も行くから。

そこで少し待ってろよ!」




そうして、部室に着替えに行ってしまった祐斗。


何もないといいんだけどな……。