2つのボール

「わっ、嬉しいー♪私の事、知っているのね?」


「えっ、まあ……はい……」


「ありがとう♪それで、ちょっと藤井さんにお話があるんだけど、よろしいかしら?」


「え、まあ……いいですけど……」


「ありがとうございます。それでは、ここではなんですので、少し場所を変えましょう。そうですわね……私のお家にいらっしゃらない?」


「あ、はい」


「そちらの方は?」


「私はご遠慮させていただきます」


「そう。それでは千里さん、参りましょう」





歩きだすとき、私はあけみんの方を見た


その時あけみんは……


“が ん ば れ”


そう口パクで言ってくれた。








たぶん、あけみんもわかってる。


きっと早瀬麻美は、私と祐斗のことを言い出すのだろう。


でも負けない。




私は、祐斗とは離れない。