溺愛ヤンキーくん





櫂と龍都はどこいった?



「あぁ。龍都達ならあそこで飯食ってるぞ」



「え!?」




見ると海の家でまったりとお好み焼きを食べてる櫂と龍都。



仲間が戦ってるだろ!




ばかかあんたらは。



「ちなみに僕達は馬鹿じゃありませんよ。」



「…櫂、だからなんでわかるんだ」



「予測をしたまでです」



「はぁ…わかったよ…」



「お!蕾稚、もうそろそろ決着つくんじゃねぇのか?」



見るとそこには息を切らしてボロボロなユージの姿が。



あーあ。


これじゃ負け確定だね。


「ねーねーつまんないんだけどーっ!君になら奥の手位持ってそうだったから手つけなかったのに〜。……がっかりだよ」





――――――ピクッ



「……貴様…許さん」



ユージがズボンのポケットから出したのはナイフと銃。




拳銃だからギリ避ける事はできると思うけど……




「……それが君の奥の手?悪いけどあたらな――っと!危ないじゃんっ!いきなり銃撃つのは反則だよっ!」




「戦いは相手の隙をつくのが基本です。そんな事も忘れましたか? 元全国総合格闘技優勝者の永沼蕾稚さん」



ほんとに!?




「え、蕾稚そーだったの!?」



「まあねっ!でももう昔の話だよーっ!」



「昔ではないでしょう。ちなみに去年の事ですよ優さん」



「櫂ってばーっホントの事は言わないで〜!」




「嘘を言ってどうするんですか。馬鹿ですか貴方は」



そうだったのか……



だから普段おちょくれてる蕾稚でも本気出せばあんなに強いのか。





納得。