「…ってぇ…まだまだっ!」
蕾稚に向かって走るルナ。
「だーかーらー。遅いっていってんだよわかんねーのかよ屑」
ドカっ
あーーあ。
「………く、はぁっ…」
「はいおーしまい。……そろそろ出てきたら?ユージくん」
蕾稚が大きい岩の方に目をやるとそこから1人の男が出てきた。
あの時イヴ達と一緒にいた男だ。
「なるべく気配を消してたんですがね…いつからお気づきに?」
「ん?最初っから。だってあんたの黒縁メガネ見えてたからな」
「蕾稚サン侮らないでくださいね。これでも空手段持ってますから」
「…ふーん…ま、負ける気はしないけど♪」
――ダッ――
「「おらっ!」」
「本気の蕾稚強いんだね」
「いや…まだ半分だ。面白いのはこれから、だな」
へーえ。
たのしみ。
てか。

