う……
い、たくない?
まさかっ!
そこにはイヴに背中を殴られた皇雅の姿。
まさか…あたしを庇って…?
「皇雅っ!」
「……優。お前の中にい…るイヴはもういないんだ。見ろ。あれがお前の知ってるイヴか?」
「…ち、がう…」
「だろ?だからあいつはイヴじゃない。別の人間だ。意味わかるよな?」
「う、ん」
「ならさっさと立てっ!お前だけが辛いんじゃねぇんだよ!これはお前とイヴの戦いだ!お前が最初っからやる気なくてどうする!イヴに失礼だろ!?」
「皇雅……あた、し。あたしっ!」
「何も言わなくていい。ほら立て。戦え。お前の好きなだけ。氷姫なんだろ?」
皇雅……ありがとう……
少し気がラクになった気がする。
…………うん。戦える。
イヴ。あたしの知ってるあんたはもういない。
だから正々堂々あたしは戦う。
「…………ああ。悪いな皇雅」
「おう。いくぞ!」
「ああ!……イヴの…為に…」
「やっと終わったのか?待ちくたびれたんだけど」
「わりぃな。俺が目覚めるのに時間掛けちまってよ。」
「ほんとだよ。でも弱っちぃ優と戦うよりあんたと戦った方がこっちとていいんでね。まぁいいさ。本当の戦いをしようじゃないか――氷姫さんよ」
ずいぶんとなめられたもんだな……
まぁいい。
「「いくぞ!」」

