溺愛ヤンキーくん





あたし達はエレベーターに乗り込み…


「…あれ?これボタンないの?」

「あるぞ?…ほれ」




秋川皇雅が一般的なエレベーターのボタンがある所を指で押すとボタンが出てきた。



「…うへぇー…すげえなこの学校」


「…確かに」



秋川皇雅はなぜか“40”とボタンを押すと完了ボタンを押して蓋を閉じた。



「…なんで40なんだ?」


「あぁ…忍びこんで来た奴が入れないようにするためだってさ」


「…へぇ…」


「お前もこの番号覚えておけよ?あ、降りる時は“04”だからな?」


「…おう」



―――――チン…――――――



「…あ、着いたぞ。ここが俺達が住む20階だ」




見るとそこは…



お城みたいな寮のてっぺんだった



ん?




“お城みたいな寮のてっぺん”


って事はもしかして!!


「おい秋川皇雅!!」


「なんだ?」


「…まさかであって欲しいんだが…まさか…








まさかこの階あたしたちだけ!?」



「……そうだけど?今さら?」




「…はぁあぁあぁあぁあぁあぁ!?」




「……うるせーな…さっさと部屋行くぞ」


「…………や……」


「…あ?」


「……いやだぁあぁあぁ!!」





よし。ここは逃げよう。




―――――ガシッ…――――――



ん?




「…逃げるたぁいい度胸してんじゃねえか。お前逃げたらどうなるのかわかってんのか?あ?」




「…はいはい。すんませんでしたー」


「…わかればいい」