30分位歩いて着いたホテルにはまだ何人かの先生以外いなかった。
優のペースに合わせてさっさと俺達の部屋に入る。
入ってソファーに座ってもまだ手は繋いだまま。
優はというと……
まだ少しほっぺたが赤い。
可愛すぎんだよあほ。
「……話、あんだけど」
「……っ……なに」
「……お前ってさ
最近たまにすっげぇ女らしくなったり男っぽくなったり二重人格なのか?」
「…!…女っぽくなるのは皇雅のせいだよ……」
「は?なんで」
「しらないっ!」
プイっとそっぽを向く。
その顔はゆでダコだ。
無性に意地悪をしてやりたくなった。
「……こっち向けよ」
「やだ」
「向けよ」
「なんで向かなきゃいけないの」
「…お前の事が好きだから?」
「……………へ?」
凄い速さでこっちを向く。
おい、へ?って……
へ?はないだろ。
せっかく俺が告ってやったのに。
「……うそ…でしょ?」
「俺の人生初の告白に因縁つけんのか?あ?」
「ご、ごめん……」
しゅん…ってした優。
やべぇ。可愛すぎる。
まぁ俺のS心は強くなるわけで……
真っ赤になって俯いてる優に優しく聞く。
「…で、優はどうなんだ?」
「………っつ………知ってるクセに……」
「言ってくんなきゃわかんねーよ」
やべぇやべぇ。
もっと虐めてぇ。
「〜〜〜〜す、」
「す?」
「好きなんだよっ!悪いかばーかっ!」
あ?
なんて言い方なんだよこいつは。
まぁ言ってくれたから許すけど。
「…付き合ってほしい?」
「……あ、当たり前でしょ!」
「へ〜え〜どーしよっかなぁ…」
考え込む俺に捨てられた子猫みたいな目をする優。
少し虐め過ぎたか…
「…なーんてな。これからよろしくな優。」
ぽんぽんと頭を撫でる。
途端にほっぺたを赤くして幸せそうな顔をする 優。
ん。虐めすぎるのはやめよ。
たまにいじめるけど。
なんとなくこっちの優見てる方が好きだわ。
「うん!よろしくね皇雅!」
「で。キスしよっか?」
「はっ!?」
「は?しねーの?」

