「花ちゃん どうなの?」

沈んだ顔で帰ってきた 千尋に声をかける。


「ん よくわかんないんだよね」

「え?」

「俺には元気そうに見えるんだけど
検査入院だって言うんだけどさ 何かさ~
俺ってホント情けないヤツだなって・・・・・」


千尋がアタシの前に腰かける。


そんなつもりはなかったんだけど……
千尋が

「花がいないと 全然ダメ・・・・・」


そんな話聞くつもりはなかった


「何しても 何見ても楽しくなくてさ……。
俺ずっと自分ってこんな人間だって思ってなかったから
ちょっとショックって言うか情けないって言うか
花が好きで好きでたまんなくて……」

耳をふさぎたかった。


「キョンタにしか言えないよ
こんな情けない話~いつもかっこつけてたんだな。
結構 情けない人間だった」


アタシだって何言っていいのか……


「おまえがさ 恋した時
俺に何でも相談しろよ。俺がキョンタの恋
絶対叶えてやるから……」


「うそつき……」


「うそじゃねーよ」

千尋の笑顔に それ以上は何も言えなかった。