千尋の告白を聞きながら アタシは今 自分が
どんな顔をしているのかも
想像できないくらいだった。


「んなに ビックリするなよ~」

千尋が背中を叩く

「痛いな!!!」

いつもの千尋が笑った。


「キョンタがキョトンとしてるからさ」

「いや だって
ビックリしたから………」


「まず食べろって 花は店の商品も
考えたりしてるんだってさ 味は店と変わらないから」

食欲なんてないし

花の作ったものならいらないし

「後で食べるよ」

「冷蔵庫にいれるぞ」

「うん」

ロールケーキにまで 気つかうなバカ

千尋が嬉しそうにしてるのが
花とのことで


アタシはおもしろくない。


携帯が鳴った。

「あ 花からだ。じゃ 食べて感想聞かせて」

そう言うと

「もしもし………うん……ついたよ……」

優しい声を出しながら 千尋は二階へあがって行く。

「マジで?」

相手が花なのは すぐにわかった。