両親に見送られて 
角を曲がると同時に 俺は花の手をとった。

「久々の制服 可愛いよ」

「可愛くないよ だっていつもの私なのに」

「前髪……あげたらいいのに」

「みんなにバカにされるもの」

「すぐにわかるよ 花がどんなに可愛いか
でももう花は俺のものだから」

「バカ……」


朝から俺は気持ちを抑えられず
ぶっ飛ばしてる。


今まで戦場だった 花の学校生活は
これからは俺が守るんだ。


「なんか緊張してきた」

ちらほらと同じ制服が目に入った。

花が大きく深呼吸をしている。

「花は堂々としてて 俺の彼女だから」

「うん」

握り締める手に力をこめる。


学校が近づくと 視線が飛んできて
いたるところから 声が聞こえた。
そのたびに 花が固くなるのが わかった。


「俺がいるから負けるなよ
前の花とは違うんだから」

「怖いけど……ありがとう」


学校の門


「これからここで一杯二人の思い出
つくろうな 大好きな場所にしよう」

俺は背筋を伸ばした。

俺の彼女だ 文句あるか?って・・・・・。