「千尋の店を出しなさいって・・・・
俺のレシピが必要なら全部千尋に譲るから
もういい加減に気がつかないのか?自分にとって
今 何が大切なのかって
不自由な口で説教してくれた・・・・・ありがたかった」


「そうなんだ・・・・」


「キョンタ・・・・・
俺に力を貸してくれないかな」


「え?それはもちろん
できることなら何でもするよ」


「それは・・・・」


千尋が目の横を ポリポロと掻いた。



「家族として・・・・だよな?」



家族


そうそれ以上求めたら
千尋は離れていってしまうから



「うん・・・・」



情けない自分を知られてしまった今は
もう積極的に


心を語ることはできなくなってしまった。