「やりなおそう キョンタ
キョンタらしく生きてさ……」


「そうだね……東京にでも出ようかな
向こうなら仕事いろいろあるでしょ
何かあったらパパとおかあさんもいるし」


そうだ
逃げるわけじゃないけれど


「俺もさリセットするよ・・・・・・
今日店の話 おじさんたちにしたんだ。
すっかり心配させて……いつまでも引きずられると
辛いっておじさん泣くんだ」


「泣く?喜んだんじゃないの?
お店継いでくれて・・・・・・」


「俺も喜んでくれると思ってたんだけどさ」


千尋が頭を乱暴に掻いた。


「迷惑だって言われた・・・・・
早く自分の幸せを見つけてくれって・・・・・
花のことを引きずってばかりいるから いつまでも
花が成仏できなくて 店の中をウロウロ困ったようにしてるって」


「それで?」


「店は閉めるってさ・・・・
だけど俺のためには何でも協力するって」


「意味がよくわからないわ」


千尋がニッコリ微笑んだ。