キライノカケラ

「大学でかかる費用を少し貸してほしいんだ。
必ず成功して返すから・・・・・・・」


千尋は鞄から資料を出した。

パパはそれをしばらく読んでいた。

「フランスで勉強したいんだ」


「それなら百歩譲ってこっちでも学校があるだろ?
言葉の通じるところでちゃんとした勉強をして
資格をとってそれからじゃダメなのか?」


「いや 今 行きたい」


譲らない千尋

おかあさんがおろおろし始める。

「千尋 わがままよ・・・・・。おとうさんのおかげで
こうやって生活もできて進学もできるのに
勝手なこと言わないで」


「勝手なこと言ってんのわかってる。
だけどとうさん 俺の人生なんだ 真剣に考えてきた。
ただこうやって反対されるだろうって思って
どうしても口にできなかったけど……俺 パティシエになりたい
いつか自分の店をもって……あの優しい香りに
包まれて仕事をしたいんだ」


「ちょっと待ってくれ。とうさんにも時間をくれ。
それが本当に千尋のためになることなのか 
俺も納得するまで時間がかかる・・・・・」


「ごめん ここまでひっぱっつて
こうやって混乱させて・・・・でも俺の人生でしょ?
俺が思うようにやらせてもらいたい」


千尋が頭を下げる。


パパ ダメだよ
絶対反対して!!!千尋と離れるなんて絶対にイヤ!!!