アタシの大好きな人

計り知れない悲しみの中にいる・・・・・


花は永遠に 千尋の中で一番になった
嫌いなところもない


大好きなままで 千尋の心の中に住みつくんだろう


ねぇ 千尋・・・・・・


いつか いつか


その悲しみの心が癒えた時 誰かを愛することがあるのなら


アタシを見て・・・・・
アタシはずっとずっと 一番近くで千尋を見ているから



花の肉体を失う瞬間
両親や親戚の人たちが泣き嘆く


千尋は目を固くつぶっていた。


アタシは 千尋の手を握る。


「花!!!花!!!!」
父親が崩れかけた母親を抱きしめた。


花の棺が静かに 空へ向かって旅立つ駅に吸い込まれる・・・・・。



アタシは千尋の手を強く握る・・・・・・・。



花・・・・


いつか千尋を 解放してあげて


そして アタシに 返してね・・・・・・・。




千尋の固く閉じた目から 幾粒の涙が零れ落ちた・・・・。