キライノカケラ

家に戻ると 千尋の靴があった。


一日中 千尋になんて声をかけたらいいのか
アタシはずっと考えていた。


千尋がかわいそうだとすごく思う

だけど 反面アタシの中の悪魔が 喜んでいるから


悪魔なアタシが微笑んでしまうんじゃないかって
不安で仕方がなかった。


昨日 夢に出てきた花は
アタシに 千尋への想いを伝えに来たんだろうか・・・・・



いや 偶然だって・・・・・
たまたま そんな夢見ちゃっただけで


ありえない


だってそれなら 千尋の夢に出てるはずだし



アタシは深呼吸をしてリビングのドアを開けた。


千尋はソファーで足を組んで
頭からバスタオルをかぶっていた。



「あ・・・・帰ってたんだ・・・・」


「うん」

千尋は振り向くことなく体を小さくしていた。


大きな体の千尋がとても頼りなくて
壊れそうで


たまらなく愛おしかった・・・・・・。