「養父愛花です…」 「最中?」 「愛花です。愛に花で。」 眉を寄せた斗己に養父は人差し指で空に「愛花」と書いた。 すると、斗己はあぁ、と頷く。 「あんただったんだ。姫乃のメールに出てきてた愛花って。」 「たぶん…」 「新種の最中かと、」 斗己のボケに、おい、と突っ込みを入れる。 苦笑いだった養父の表情がほっと安心したものになった。 それに笑う姫乃は斗己が来てから勉強は完全に放棄中だ。 まぁ、結局そうなるわな。