「しっかしもてるねぇ」 「そんな、」 「いやいや、うちの疾風くんを抜かす勢いだよ」 「お前のものになった覚えはないけどな」 そこで、不意に僚があれ?と首を傾げた。 そう言えばさ、と言って、俺に向く。 「疾風って今、誰と付き合ってるの?」 「…あやめ、」 「あの子か。」 まだ付き合ってたんだね。なんて言って笑う僚の頭を小突いた。 カスミの墓参りから、しばらく連絡とってないけど。