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「あれ、養父は?」
「しー!」
梅雨の隙をついたような晴れ間。昼飯を屋上で食べようと上がったものの、そこに養父はいなかった。
一棟だけある三階建ての校舎。その屋上だけは、高さがそれほどないため、ずいぶん広くそのスペースを開放させている。
昼は生徒達の溜まり場だ。(他の校舎から屋上が丸見えのため、さぼりには向いてない。)
食堂に寄って屋上に来たところ、そこには姫乃の姿しかなかった。そして下を眺めて口元に人差し指を当てる姫乃。
いやいや、聞こえるだろ、それ。
「告白、だねぇ」
「そうなの!」
