「保健室いるわ…」
「帰り送ろうか?」
「頼む、」
はーーと、大きく息をつき、教室を出る。
斗己は例のごとくだったけど、養父はいたし。姫乃は朝の高いテンションのままで、僚もいつも通り姫乃の隣にいた。
や、姫乃は少し、空元気だったか。
ゆっくりと保健室に向かって足を進める。
足取りは、朝より少し軽い。
俺、何が心配だったんだろう?
何で学校に来たんだろう?
俺、何に今、安心したんだ?
「不二子、寝かせて…」
たどり着いた一階の、校舎の端にある保健室。
中は消毒液ときれいな白、で。
また脳裏にカスミを思い出す。
今朝とは違う、病室で点滴をうつカスミを。
あぁ、だから斗己は、ここに寄り付こうとしないのか。
