何やってんだろ、俺…
「あれ!?疾風!」
気が付けば、俺は制服を着こんで学校に来ていた。ちょうど休み時間のそこに乗り込めば、一番に姫乃が駆け寄ってきた。
俺はその頭を軽く撫でて斗己は?と尋ねる。
姫乃は、ゆっくりと首を横に振っただけで、俺の額に手を当てると「熱いよ」と呟いた。
もう一度姫乃の頭にあった手を振り、姫乃の髪をぐちゃぐちゃに掻いていると、僚と養父がこちらに向かってきた。
「どうしたのさ、疾風」
「や、ちょっとな。」
「ふーん?」
大変だねぇ、と頷く僚に、俺の背中にぞくりと戦慄が走った。
待て待て、何だこの見透かされている感は!
俺は誰かの心配も出来ないのか?