そのまま、どこか弱い笑顔はますますと弱くなっていった。
医者から全てを聞いていたカスミ、斗己もまた、カスミに全てを聞いたらしかった。
でも、斗己はそれだけじゃなくって。
カスミから色んな夢も聞いたらしかった。
いつか、お父さんとお母さんを見つけて、何してんのよ!って殴るの。でもね、その後にね。上手くできるか分からないけど。
生んでくれてありがとうって、抱き付きたい。
斗己とは違う苗字になってね、でも、また、いつか出石になりたい。
その時は、私達、家族になれるね。
大きな庭はなくてもいい。豪華なマンションでなくてもいい。
斗己と、斗己に似た子供と暮らすの。
ペットがいてもいいなぁ。
あとはね…最期は、海が見えるところで眠りたい。
沢山のかすみ草に抱かれて、ゆっくりと。
