「つーか何、お前みきてぃにそんなこと頼まれてたの?」
「まぁね。信頼は厚いから」
「そうでございましょうねー」
予鈴が鳴って、各々が授業の準備を始める中、養父と僚が机を繋げるのを見て声をかける。
野郎共の羨むような視線を一手に受けて、当の僚は飄々と笑っていた。
数学の教科書を取り出しながら、つまんね。と心の中で毒づくと、更にややこしい数式が踊り出してますますつまらない。
あーもう、やってらんねー。
ふけるか?この授業、いっそ。
「はーい、席ついてー」
そこまで考えが巡ったとき、教室のドアを颯爽と開けて先生がやってきた。もうサボることは無理か…
それに、この授業、女の先生なんだよね。
大人しく、受けるしかないか。
