「よろしくね!愛花ちゃん!城崎姫乃って言います!」
「宜しく」
「こっちの偽イケメンが疾風で、後ろの眼鏡イケメンは僚ね!」
養父の机に手をついて、ニコニコと自己紹介を始める。ついでに俺達のことも紹介してくれて、こちらに養父の視線が向いた。
偽とはなんだ。偽とは。みきてぃといい、失礼にもほどがある。
「どーも。」
「宜しく、えっと…」
「偽者の柴山です。」
「本物の村岡です。」
「え、え?」
体を横に向けて椅子に座り直し、養父の方を向く。偽者の、と強調して言えば、隣から僚も便乗してきた。
紹介の仕方が弱冠まずいからか。養父は目を丸くして俺と僚を交互に見ていた。
