訳ありっぽいね。
HR中、後ろの僚からそんなメッセージを受け取った。
確かに、こんな時期に転入してきて、それがとびきりの美人。透き通るような白い肌と、同い年には見えないような落ち着き、となると。
確かに。何か事情があると考えるのが無難だ。
「それじゃあ、今日も1日俺に迷惑かけるんじゃねぇぞー」
出席簿で肩を解しながら教室を後にしたみきてぃを見送ると、クラスの特に野郎共が一斉に養父に視線を向けた。
近付いて話し掛けるのには少し勇気がいるんだろう。様子見が始まった。
こう言う場面で様子を見ないのがうちの姫乃ちゃんで。姫乃はピョンピョンと飛び跳ねるように俺達の元にやってきた。
