次の日から君はもう いつもの病室に姿を見せなかった。 思い残したことはなにもない。 君のように明るくて眩しくて いつも俺にエネルギーを与えてくれる太陽。 俺達の夏のデートではお決まりの 水着姿の君がはしゃぐ、青く輝く海。 君が泣きそうな顔をして、俺のシャツの裾を握りしめてきた。 あの時の蝉が成虫に変わる季節。 そんな夏を また君と過ごせたから。