「…明良君」 「隣、座ってもいい?」 今、大地君以外の人に隣にいてほしくない。 でも…嫌だという元気もない。 私が無言でいると、明良君は正面に座った。 「…何の用?」 「由佳ちゃん、何で泣いてるの」 明良君なら分かるくせに。 どうしてわざわざ聞いてくるんだろう。 「ほっといてよ…」 「なんで……なんで大地と話さないの」 「-っ!」 なんで明良君にそんなこと言われなきゃいけないの。 何も知らないくせに! 「由佳ちゃん…」 「ほっといてよっ!!」 自分でも驚くくらいの声が出た。