涙の先のキモチ

 



  そんなことを思いながら、ショッピングモールを出ると、

  「あ、桜華!」

  「あー、美希だ!」

  「桜華何してたの―??」

  「亨平って先輩がいて話してたんだ。」

   倒れたことはばれたくなかったから、話さないでいた。

  「ふーん。」

   あれ?美希、なんか冷たい。気悪くすることいちゃったかな・・・?

  目が鋭く私を捉えていた。まるで、私を睨んでるような・・・。

  私は、美希の視線が怖くなり、話を変えた。

  「美希はなにしてたの?」
   
  「夏服買いに来たんだぁ~」

  「いいなー。じゃぁ、そろそろ行くいね!」

  「うん!バイバーイ」

  「バイバーイ」

  さっきの美希の顔が嘘の王に、大人の笑顔を見せて帰って行った。

  やっぱりあれは気のせいか!今度こそ、私は家へと帰って行った。