涙の先のキモチ



「桜華、学校紹介するね!来て来てー!」

  休み時間に美希が友達を連れて、私の席に来てくれた。
  
  綺麗でこんなに優しいなんて、きっとモテるだろうなー。

  私は、そんな事を思いながら美希達を見ていた。
 
  「うん!ありがとう」

  美希は私の手を引いて色々なところ案内してくれた。

  前の高校より、校舎の設備が良かった。

  窓から見える夏の陽の光を浴びて青々と茂った木が見える。
  
  すごく綺麗で自然にも囲まれてて、意外にいいのかもしれない。

  この高校の位置とか、造りとか。

  「んで、ここが屋上!」

  そこは、ここの街が一望できる場所だった。

  「綺麗・・・。」
 
  私は、景色の綺麗さに思わず声が漏れた。

  人もいないし、ここはいい息抜きの場所になるかも。

  「ここ、あんまみんな来ないし、うちらも来ないんだよねー」

  美希の友達が話している。

  

   高校生活、楽しみになてきた!


  





  まさか、ここが私の唯一存在出来る場所になるなんて、思いもしてなかった。