涙の先のキモチ

  


  暑い暑い教室の中、只今、自己紹介中。

  新しいクラスのメンバーの視線が私に集中して痛い。

  そのせいで、緊張はMAXに達していた。


  「えと、よろしくお願いします。」

  「よろしくー」 「超可愛いし」 「都会から来た子は違うねー」

   クラスのメンバーからの声に動揺しつつも頭を下げた。

   今日から、このクラスでやって行くんだ!
  
   みんな優しそうだし、よかったぁ。

   

   「上野さんは、青木さんの後ろに座ってくださいね。」

    先生の指示に従って、青木さんの後ろに向かった。

    青木さんは、茶髪にストレートの髪をおろしていて、

    可愛いというよりは、大人の様な綺麗な感じだった。



   「よろしくね、桜華ちゃん。私は、青木美希、美希って呼んでねっ」

   美希は大人っぽい笑顔で挨拶をしてくれた。

   窓から差し込む陽の光と風で美希の髪は、きらきらと輝きながら揺れた。

   ホントにきれいだ・・・。

   「よろしくね、桜華でいいよ」
 
   あまりの綺麗さに、気を取られて返事が遅れたから、ちょっと戸惑った。

   美希に私は笑顔で挨拶をした。