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一応初対面なわけだし、それに、それに…///

『ねぇ、華音』

「なっ、なに?!」

『学校案内してよ』

「それならさっき…」

怜くんの美しく、怪しげな目が光る。

『ねぇ、お願い』

「でっ、でも…」

『でも?』

「…ごめんなさいっ!」

私が怜くんを押しのけ、走り去ろうとしたときだった。

怜くんが私の腕を掴み、引き寄せて、抱きしめた。

「れれれ怜くん?!」

『…待って』

「え、え、え?!」

『華音、好きだよ、大好き』

「ななな、何を…んぅ…」

また、キスなんて…

「…れ…くん…」

息を吸おうと口を開けた瞬間、"何"かが口の中に入ってきた。

『華音…』

優しく私の名前を呼びながら、キスは激しくなってゆく。

「だ、め…もう…やだ…っ…」

『っ!ごめん、俺…』

「…っ…」