この香水はアランが別れの時にくれたもの。 桜の香りがする高価な香水。 8年間大切に机の引き出しにしまっておいたものだった。 「よし、行くわよ、シェイヌ。」 「ええ、ご一緒します。」 桃色のミニドレスの皺を伸ばすとチェストから立ち上がった。 8年ぶりにアランが帰国する・・・ 今日を私はどれだけの間待ちわびていたことか。