「大丈夫、泣かないでください。」 重たい体を起こして私の頬に落ちた涙を拭ってくれるアラン。 その、消えかけのろうそくの炎に照らされて銀色の髪の毛がゆらりと揺れた。 「アランッ!ダメよ、無理して起きたら!寝ていなさい。」 「・・・すいません、こんな体で。心配ばっかりかけてしまう。俺は、夫失格ですね。」 「そんなことないっ、・・・アランじゃないと駄目なの。」 だから・・・ お願いよ。