【短】花ひとひら




まだ、顔だちこそはっきりしないが将来は整った顔の子になりそう。




「・・・リリー妃。この子をいつまでも愛してあげてください。」




何を・・・



「何を言ってるの?アラン。」



「・・・俺は。もう、長くはないんですよ。」









ザザーッと風が吹いた。



桜の花びらが舞う。



アランと見る何回目の桜だろう。




もう、・・・お父様を殺した自分を恨んではいない。



アランのおかげで。