.。.:*・☆・゜・。.:*・ 幼き記憶(8年前) .。.:*・☆・゜・。.:*・ それは、暖かな春の記憶だった。 「リリー。」 優しいお母様の声が私を呼ぶ。 「こちらがリリーのフィアンセですよ。」 王国の大広間に呼び出された私とその子。 「アラン・クラウンです。よろしくお願いします。」 「・・・よろしく。」 にこやかにほほ笑んで私の手を取ったその子。 まだ、幼いその手。 「お母様、アランはいくつなの?」 「リリーより2つ下ですよ。」 2つしたか・・・