「もっと、亜紀との愛の形を、

確かなものにしたいな」

微笑んだ亜紀に、

囁くように伝える。

・・・

「それって・・・」


「亜紀の想像通りだ・・・

新会社の完成と同じころに、

結婚式を挙げようか?」


「…私でいいんですか?」


「君は、私の婚約者だろう?」


「そうですけど・・・

私なんかと結婚して、宗吾さんは、

幸せになれるでしょうか?」


少し不安げな顔で、

私を見つめる亜紀。

安心させるように、

亜紀をそっと抱きしめる。


「君以外の女性と、

幸せになれるとは思わない。

私は亜紀がいい・・・

亜紀じゃなきゃダメだ・・・

亜紀は、私の事をどう思う?

私とでは幸せになれないか?」