○夜の街
   救急車とパトカーのサイレンの音。

○晶子の家、外、夜
   救急車とパトカーが止まっている。
   人だかり。単価で担ぎ出される秀夫。

○同、玄関、内、夜
   階段下で刑事が調べている。

刑事「泥酔による転落ショック死か。救急隊の医師もそう言ってたな。
   下から見ていた妻の話では、ハムスターの陶器を柱と

   間違えて掴んだのか。まっさかさまだな。ふむ、陶器をこう
   両手で掴んだまま頭上からか、まちがいない」

   刑事、両手を頭上に上げ落ちる格好をする。

○病院、外
   遠藤皮膚科の看板が見える。

○同、診察室、内
   院長の遠藤が検査書を見ている。

遠藤「数百万人に一人あるかないかのハムスター
   アレルギー体質の可能性あり。二度目に噛
   まれた時が一番危険なので要注意。

   同じハムスターに絶対近づかないこと。
   海外にてショック死の例あり・・・か」

   遠藤、顔をしかめる。

○会社、調査室、内
   蓮尾部長と山下総務、山上陽子がいる。
蓮尾「皆、ご苦労だったな」
山下「いえいえ、殊勲章は山上君ですよ」

陽子「私はただ資料をちょっとお借りしただけ。
   他には何もしていませんよ」

   廊下に足音、緊張が走る。
   ドアが開いて数人の検察官が入ってくる。

検察官「蓮尾敦、山下はじめ、山上陽子を秘密漏洩
   及び背任の容疑で逮捕します」

   検察官、逮捕状を広げる。
   他の検察官が3人に手錠をかける。
   驚き唖然とする3人の顔。

○美しい星空
   きらめくばかりの星。
   時々流れ星が横切る。