目を開けてみると、
私を押さえてる松田の向こうに人影が
「はん、だ…けんた…??」
「そうだけど?」
その声を聞いた瞬間、
私は安心して涙が一気に溢れでた
…やっぱり、やっぱり助けに来てくれたね
「け、健太…!!」
「そうですが、なにか?はい千夏からその手はなそーね?」
そう言って、私の力では及ばなかった
松田の手を振り払った
そして、私の腕を引っ張って
自分の後ろに隠した
「悪いけどさ、こいつ…千夏のこと落としていいのは、俺だけだから。手出すのやめろ」
「はぁ?俺にそんな口聞いていいと思ってんの?俺が動けばお前なんて1発退学だぞ」
「そんなの、怖くもなんともないから
したかったら、すれば?」
「な、なめてんじゃねーよ!橋本千夏は俺のものだ」
「千夏は誰にも渡さない」
「…っ//」
何よコイツ
何でこんなにかっこいいの
こういう時に限って
ドキドキしちゃうようなこと言っちゃうの
これ以上、ドキドキさせないでよ
後戻りできなくなるじゃないの
「そういうことだから、二度と千夏に近づくな、わかったな?」
「ちっ、…くそっ」
松田は舌打ちを残して
走って逃げてった

