「え、なに、ちょっと、離してよ」

ちょっと強く押してみるけど

「やだ、お前がちゃんと言うまで離さない」


と言ってもっと強く抱きしめられた


なんなのよ、最低男のくせに、私の何を知ってるっていうのよ


「何があったんだよ」


これまでにないくらい心臓がドキドキしてる


やめて、耳もとで話さないで


これ以上私のことに踏み込んでこないで



「…ほっといてよ」


「嫌だっつってんだ「ほっといってってば!!」


私は力いっぱい押して最低男から離れた


「やめて、私にもう関わらないで」


私はそう言い捨てて外に飛び出した