あたしの手を取って


歩き出す。



「ねぇ、手…」


「手繋ぐくらい誕生日だから許して」


「でも…」


「いいじゃん、お願い」




そう言って

指を絡めてきた。



いわゆる恋人繋ぎ。




「ちょっ!藤城直樹!」


「その呼び方もやめて?」


「は?」


「直樹、って呼んで」