「てかさー、理緒ちゃん」


「何?」


「俺に惚れちゃったでしょ?」


「はぁ⁉あり得ないし!」


「じゃあ、俺のこと嫌い?」


「当たり前でしょ。大っ嫌い。」




藤城直樹の目を見て

ちゃんと言ってやる。



まるで


自分に言い聞かせるように。




「…そっか。今日は付き合わせてごめんね。送ってくよ…」




元気を無くしたあいつと一緒に


店を出た。