「そんなの尚更いやー!」



「いいから、いいから。」




そうやって2人で言い合いをしていたら




「君たちがスナップの子?藤城直樹です。よろしくね」




「よろしくお願いしますっ!」





目をキラキラさせる音々と


笑顔で握手をする藤城直樹。




うわ…嘘くさい笑顔。




藤城直樹の目が

こっちを向いた。




「はい、よろしくね?」




私にも手を差し伸べる。



払ってやろうかな…


そう思って見上げると




藤城直樹の肩越しに


『あ、く、しゅ、し、ろ!』




物凄い形相で言う音々が見えたので



仕方なく…



「よろしくお願いします…。」



握手はせずに

お辞儀を返した。