「なに、にいなにやてけんの?」



「へっ⁉」




うそ、私にやけてた⁉


恥ずかしいよー…






「やだなー朝から変態と登校なんて。」




ケラケラと笑う藍斗。




「へ、変態じゃないし」




そんな笑顔にも

私は胸は高鳴る。




いきなり
藍斗が立ち止まる。




「どしたの…



私が言い終わる前に


藍斗の手が私にのびてきて
前髪に触れる。





へ…?





「ふっ…寝癖ついてる」





さっきとは違う

優しい笑顔を向けられる




…やばい、今絶対顔真っ赤だ。






藍斗の優しい目から逃げたくて


真っ赤な顔を見られたくなくて



私はうつむく。






でもそんなの藍斗には通用しない。




「ん、にいなどーした?」



そう言って

私の顔をのぞき込んで



ニヤリ。





「にいな真っ赤だね?」






いじわるな笑顔に戻っちゃった。




そのまま歩き出す藍斗。