その日の二時間目、国語の時間。



先生は教科書の物語を音読中。




一時間目は爆睡してた平田くんがやっと起き出した。




「ふぁ〜」



平田くんのおっきなあくび。



…なんかかわいい





あ…



「ふぁ〜」



今のは私。





「ふっ…」




声がした方を向くと

平田くんが笑ってた。




「あくびうつったな」




そう言いながら

目を細めて笑う平田くん。



笑うとこんな顔なんだなぁ…




「ん?」




あ、やば


見つめすぎた…よね




平田くんが


何で見てんだ?って首をかしげる





恥ずかしくなった私は


首をぶるぶるふって




前を向き直した。





すると

私のノートに平田くんの筋肉質な腕が伸びてきて何か書き始めた。





『新睦会いく?』




ぷっ…“新”じゃなくて“親”でしょ




どうやら

勉強はちょっと苦手みたい。




『いくよ』



私の返事を見た平田くんは


少し機嫌悪そうに

そっか

と言ってまた寝る態勢に入った。




…ん?